どうも安藤優希(@AndoYuki55)です。
ビジネス系のコーチングを得意にしていて、フリーランスや経営者の方を多くクライアントにしています。
いままで年商3億円の社長さんや、従業員100名を超える会社の経営者にコーチングを行ってきました。
継続してセッションの予約もしてもらっています。
経営者の方に、たまに、というか良く聞かれることがあります。
ということで、コーチングとティーチングの違いについてと使い分け方、事例を紹介します。
コーチングとティーチングどちらが良いか導入を検討している方は自分の場合はどちらが良いのか参考にしてもらえます。
よく話で聞くのはこんな感じです。
○部下が指示待ちで主体的に動いてくれるようになるようにコーチングを導入したいけどうちの場合は効果があるのか知りたい
○事業が落ち着いて、思考の整理がしたくて、事業拡大するのか、自分がこれからどうしたいのかコーチングで解決したいけど、自分の場合はティーチングとどちらが良いのか検討したい
○社内教育でコーチングを導入したいけど、自分の会社の人材の場合はコーチングとティーチングどちらが良いのか知りたい
ティーチングはコミュニケーションが一方的で、具体的なスキルや知識を教えます。
いわゆる学校と同じです。
コーチングはコミュニケーションが双方向で、具体的な課題を解決したり答えを教えたりせずに、質問によって気付きを得て、答えを引き出し問題解決や目標達成、成長に向かっていきます。
自立した人材を育てるのはコーチングが合っています。
それでは詳しく書いていきます。
コーチングとティーチングの違い

簡単言うと、コーチングは答えを教えずに、受ける人の持っている経験や知識から答えを引き出す指導です。
ティーチングは具体的な答えを教える指導法です。
どちらのほうが優れているとか劣っているとかはなく、どちらも有効な指導法です。
まず、大きく違うのはコミュニケーションです。
コーチングはコーチとの受け答えになるため双方向です。
対してティーチングでは具体的な答えを教えるため、教える側から教わる方へコミュニケーションが一方通行です。
学校や研修では講師が一方的にしゃべっていますが、あれを意識してもらうとわかりやすいです。
次に違うのが関係性です。
コーチングではコーチも受ける方も対等な関係です。
あくまで主役は受ける側でコーチは見守る役になります。
対してティーチングでは教える側が上で、教わる側が下と上下関係ができてしまいます。
コーチングに関して基礎知識

コーチングはコンサルティングやティーチングのように具体的に教えるというったことはしません。
受ける人の経験や知識をコーチによる質問で引き出し目標達成や成長に導くのがコーチングです。
コーチはまず、受ける人がどうなりたいか、何を手に入れたいか傾聴します。
その手に入れたい目標達成に導くためにコーチは質問します。
コーチはどんな行動や結果が出ても受ける方を否定せずに承認することに徹します。
受ける側も理由があってその行動をしたわけです。
受ける側の意見を尊重し、あくまで導くことに徹して一方的に叱ることや指導することはしません。
こうしてコーチと受ける側とで信頼関係を構築しセッション(コーチが受ける側を目標達成に導くために質問をしていく対話のことを言います。)を行っていきます。
コーチングが有効な場合

達成したい目標に関して受ける方が、経験や知識がある場合に効果的です。
知識や経験があればあるほど、引き出すものは多くなり、行動の選択肢が増えます。
その行動が目標達成に対して与えるインパクトは大きいものを優先的に選ぶことができてより達成まで近道ですることができます。
社内教育でも自主的に動ける人間が育てられるため、幹部層の育成に使われたりします。
ある程度経験が知識がある人材に対してはコーチングが有効です。
ティーチング有効な場合

受ける方が、達成したい目標に関して知や経験が乏しい場合はティーチングの方が向いています。
知識がなければコーチに質問されても答えられず自分で有効な答えを出すことはできなからです。
ルールを守ることや、挨拶ができないなどの課題があるなどの組織れレベルではティーチングが向いています。
併用による効果

もちろんコーチングとティーチングの違いを理解して使い分けるのは効果的で、実際の事例もあります。(具体例は最後に紹介します)
むしろティーチングで具体的なスキルを教えた後にコーチングで自ら動ける人材になってもらうというのが人材を最大限に教育できます。
人材や組織のレベルによって割合を変える必要があります。
ルールの徹底やスキルが足りていない組織であれば教育の9割をティーチングにして、の1割をコーチングに当てて自ら考えてもらうのでも良いです。
逆にスキルが十二分に足りている組織であれば、1割ティーチングで復習して、あとの9割はコーチングにして主体的な人材を育てるという形にするのも良いです。
余談ですが、
学びの途中に自ら考えさせる時間を設けると集中力の持続に効果的です。
ティーチングであっても、一方的に教えたりせずに途中で意見を聞くなど考える時間を設けると話を最後まで集中して聞いてもらえやすくなります。
コーチングのメリット・デメリット

自ら答えを出すため受ける方はモチベーションが上がり、自発的に目標を達成しようと感じます。
デメリットは緊急性のあるタスクには向かないのと、受ける側に経験と知識がない場合は達成に向けて優子な答えが出せず、結果も出ず、やる気やコーチへの信頼を失ってしまうことになります。
組織においては自主的に動ける人材を育てられるのがコーチングの大きなメリットです。
いろんな企業でリーダー層を対処にした研修コーチングが使われていることからもリーダーシップを鍛えるのに有効です。
人は馬や犬ではないので動けと言われて動かないですよね。
人を導く技術をコーチングでは学べます。
ティーチングのメリット・デメリット

ティーチングのメリットは具体的な答えやスキルを教えるためすぐに結果が出るということです。
ビジネスでは全く0の未経験者でも基礎だけでも少し教えてあげるだけで、できるようになる感覚です。
デメリットは自分で考えるということはしないため継続的に教える必要がでてしまうということや与えられたことに対して行うだけなためモチベーションが上がらずにやる気を刺激できないことです。
自分で考える時間もコーチングに比べて少ないことから、自立した人材に育てるということは難しいです。
問題対処へのフレームワークを教えるということをすれば、問題解決はできるようになりますが、考え方を教えるというのは、セルフコーチングするようなものでコーチングに近いものになります。
コーチングとティーチングの使い分けの例

建材メーカーの事例で、従業員は元犯罪者や学歴も中卒がほとんどの会社で、あいさつはろくにできないのはもちろん、盗みが常態化している会社でした。
経営者はティーチングとコーチングを両方を取り入れることにしました。
割合はティーチング9割で、コーチング1割です。
人間関係の教育も行うためコーチングも取り入れ、ティーチングでルールを徹底させて、会社を良くするためにはどうすればよいか自ら考えさせて会社を改善していきました。
結果会社は売上を150%上げることに繋がりました。
この場合は仕事だけでなく、人間関係の基礎まで教える必要があったためティーチングで学んでもらい最後にコーチングでさらに良くするにはどうすればよいと考えてもらうことによってよい組織にすることができました。
スキルや経験、知識が高いほどコーチングの割合を増やしていくのが、人材の育成を最大化させます。
社長やリーダーなど普段学びの習慣があるからほど、知識も経験もあるためコーチングに向いています。組織の末端にいくほどスキルレベルは下がっていくのでティーチングが適しています。
ティーチングで組織を底上げして、コーチングでさらにワンランク上にあげることができます。
コーチングのやり方についても解説しています。
こちらの記事参考になります。
人材育成にコーチングとティーチングどっちがいいの?
というかどう違うの?