どうも安藤優希(@AndoYuki55)です。
目標達成のコーチングのプロで、現在は個人事業主や経営者の方を多くクライアントにしています。
いままで年商3億円の社長さんや、従業員100名を超える会社の経営者にコーチングを行ってきました。
継続してセッションの予約もしてもらっています。
僕にも「人を想い素直に夢に向かう」理念があります。
これがあるから行動するときにちゃんと人を想うことが出来ているか判断基準にすることができています。
毎日の振り返りでは夢に向かって行動ができているかと考えることが出来ています。
僕は、もともと軸がないと言われていましたが、自分の思いやなりたい自分など考えて理念を固めたところ行動に対する迷いがなくなり理念通り素直に夢に向かえるようになりました。
コーチングを受ける目的で自分の理念を固めたいということをたまに聞きます。
今回はそんな質問に応えた記事の内容です。
ちなみにこんな感じで質問を受けました。
○いまいち会社にまとまりがなく、社員のモチベーションを上げるためにもビジョンを語る必要性を感じていてまずは自分の理念を固めたいけどどうすればいい?メリットはある?
○行動に対して迷いがあり、一貫性がないから自分の軸を固めたい。どうやって理念を固めたらいいかわからない。
○理念を固めて自分の事業理念にしたいけど、見本の理念見てもイマイチしっくりこない。たぶん自分で納得できる考え方を出して理念にしていないからだと思う。でもどんな考えをアウトプットして理念にすればいいかわからない
理念とはあるべき目標であって、ある事が重要なのではなく、自分はもちろん働く人の指針にならなければいけないものです。
自分で納得できる理念の作り方を解説していきます。
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理念とは
物事のあるべき状態についての基本的な考え方のことを言います。
つまり仕事理念とは人、組織、企業にとっての「あるべき仕事や組織の状態をつくるための思考と行動の軸」になります。
別の言い方をすると理念とは「目的意識」です。
なんのために仕事をしているのか、なんのために商品を作って売るのかという問いに対しての答えが理念になります。
仕事理念なら「どんな目的で」「どのような理念を目指して」「どのような理想を目指して」「理念実現のたえめに実際に何をするのか」を具体的に表したものです。
仕事に対する思いや願い、希望、渇望、情熱、愛情そういった思いが込められたものが仕事の理念です。
理念に関する名著『ビジョナリー・カンパニー』では理念はこう書かれています。
○企業がどこまで理念を貫き通しているかの方が理念の内容よりも重要である
○重要なのは、組織が基本理念を持っており、組織員(社員)の指針となり、活力を与えているかどうかである
これはつまり決めた仕事理念が人やマネジメントする組織に対してどれほど浸透しているかが重要だということです。
それぞれ、理念が実現される活動が実際に行われているかどうかを最優先事項にして考えなければ理念はただの絵に描いた餅状態になってしまいます。
理念は英語で
理念を英語で言うと「philosophy」です。
人生哲学や、原理など本質を表す言葉です。
理念となるような物事の本質を出すには要素を抽象化していく必要があって、どこの企業も抽象的なチャッチフレーズを理念としているのは哲学や原理が理念になるからなんです。
理念の文字を分解してもわかるように、「理」は筋だったり、ことわりという意味です。
「念」は気持ちや注意、念願という意味で、言葉からも物事の筋道に心を向けて集中するという意味で、その物が存在している意味を本質的な言葉で表して、それに集中するべきものだとわかります。
ミッションとビジョンの違い
よくミッションやビジョンという言葉を掲げている企業がありますが、混同しやすいので違いを説明します。
ミッションは事業や会社が果たすべき使命のことです。
例えば
ファーストリテイリング
本当に良い服、今までにない新しい価値を持つ服を創造し、世界中のあらゆる人々に、良い服を着る喜び、幸せ、満足を提供します
http://www.fastretailing.com/jp/about/frway/frway.html
独自の企業活動を通じて人々の暮らしの充実に貢献し、社会との調和ある発展を目指します
イオン
お客様を原点に平和を追求し、人間を尊重し、地域社会に貢献する。
http://www.aeon.info/company/rinen/
高島屋
「いつも、人から。」
http://www.takashimaya.co.jp/corp/info/rinen/
タカシマヤグループは、
「人を信じ、人を愛し、人につくす」こころを大切にし、社会に貢献します。
簡単に言うとやるべきことですね。
ビジョンとは会社のあるべき目標で将来の姿を書いています。
ミッションはするべきことを表していて、ビジョンは何になるか目指すべき姿を書いています。
例えば
良品計画
1.カスタマー・レスポンスの徹底
http://ryohin-keikaku.jp/corporate/philosophy/
2.地球大の発想と行動
3.地域コミュニティーと共に栄える
4.誠実で、しかも正直であれ
5.全てにコミュニケーションを
三越伊勢丹グループ
「常に上質であたらしいライフスタイルを創造し、
http://www.imhds.co.jp/company/philosophy.html
お客様の生活の中のさまざまなシーンでお役に立つことを通じて、
お客様一人ひとりにとっての生涯にわたるマイデパートメントストアとなり、
高収益で成長し続ける世界随一の小売サービス業グループ」となる。
ダイソー
法令と社会規範を遵守し、公正・健全な企業活動を行います
研究開発を推進し、高品質・高信頼性の製品を提供します
地球環境の保全に努め、安全で健康的な生活空間の実現をめざします
互いの人権・個性・価値観を尊重し、良好な職場環境を作ります
会社の諸規定を遵守し、ステークホルダーへ適正な開示を行います
http://www.daiso-co.com/company/philosophy.html
しかしこのミッションとビジョンの違いは重要ではありません。
ミッションとビジョンどちらかを企業理念にしている会社がありますが、取るべき行動と向かう方向性の基準になればどちらでも良いことがわかります。
企業原理と経営理念を分けている会社もあり、原理が企業の考えの根幹を表していて、理念がその具体的行動を書いています。
大事なのはあるだけの置物のようにせずに、企業にあった形で浸透させることだとわかります。
理念を持つメリット
理念を作る目的とメリットを挙げていきます。
定款で定める必要があるにしても、世の中に知られている大きな会社はわざわざ別にミッションやビジョンと掲げてて、どこも作っているように会社を大きくするには必須ということがわかります。
まず経営理念を理由は経営者自身や写真の行動や判断の基準になることです。
これをテーマにコーチングすることもあり、判断基準を作ると行動のブレや迷いがなくなり一貫性が持てます。
理念を持つと自分の発言や行動に、自信と責任が生まれてくるようになります。同時に一貫性と継続性が生まれてそれが周りからの信頼になります。
次に企業文化とに合った人材を採用できることです。
経営者自身の性格が企業文化になっているように、ビジョンも企業文化を作る役割になります。採用のための応募者は理念に共感できるか確認することができて、人事も理念に合っている人材かひとつの判断基準になります。
さらに企業のファン作りが行えます。
企業で働く人や働きたい人向けでなく一般の方もファンにすることが出来ます。
理念を見て素敵だないいなーと思ってもらえれば企業名を覚えてもらえます。
例えば
サントリー
水と生きる
https://www.suntory.co.jp/company/philosophy/
短いキャッチフレーズでもなぜか心に残りますよね。
ちなみに一般向けは水と生きるですが、理念はもっと作り込まれているので理念体型として固められています。
株式会社ポケモン
ポケモンという存在を通して、現実世界と仮想世界の双方を豊かにすること
http://www.pokemon.co.jp/corporate/job/saiyo/message/
鳥貴族
焼鳥で世の中を明るくする
http://www.torikizoku.co.jp/company/philosophy/
一般の方が見ても素敵だと思うようなものが設定されています。
成功している経営者は一貫性を持った行動をしてそれを継続して周りから信頼されて人が付いてくるようになったから成功者になれたと言えます。
どんな人でも理念と情熱を持って行動を続ければ結果につながるということがわかります。
日々の仕事の場面では、判断に悩む場面正義だと思われるようなことが通用しない不条理な場面に出会う事が多々あります。
その時は自信の価値観や力量、度量が試される場面においても、困難な決断を助けてくれるものが仕事理念になります。
理念の作り方
理念を作る時はロジックツリーを使うと便利です。
ロジックツリーとは物事を論理的に分析・検討するときにその論理展開を樹形図に表現して考えていく思考技法です。
結果 – 原因、目的 – 手段、全体 – 部分といった推論を繰り返して論理展開を行う場合、その概念・事象間の論理的なつながりをツリー状に図示することで相互関係が明確に把握できるようになります。
まとめや記憶の定着にも使える技法ですね。
頭に定着させるために、想起と再言語化が有効ですが、想起学習の方法の一つしてチャンク化があり、ロジックツリーはそれに使えます。
ロジックツリーで理念を作る場合、2種類の思考法が使えます。
まずひとつめは演繹法です。
これは一般的原理から理論的推論により、結論として、個々の事象を描く方法で、まず仕事理念を作り、そこからその構成要素や実現のための具体的行動を導き出していく方法です。
次に帰納法です。
目の前にある具体的な事実を統合してそこから一般的な原理や原則を導きだす方法です。
今回はこちらの方が作りやすいのでこちらを紹介していきます。
まず具体的な行動や事象を導き出してそれぞれに共通する思いや考え方をまとめ、仕事の理念にしていきます。
今回は6つの質問に応えることによって具体的な事実、価値観願いを導き出して、それをまとめていく帰納法を使って仕事理念を作っていきます。
まず、質問を挙げるのでそれについてなるべくたくさんの回答を出してください。
付箋に一つずつ回答を書いておくと後から便利です
①仕事で大切だと思い実践していること
②大切だと思っているが現在は実践していなくてこれから行おうと思っていること
③職場内で自分が尊敬している人やモデルとしている人が実践していること
④職場以外で(歴史上の人物、偉人、恩師など)自分が尊敬している人やモデルとしている人が実践していること
⑤社会人としてスタートを迎える若者に対して伝えること
⑥自分の家族が職場に見学に来たとして家族に伝える「自分の仕事の面白さや誇らしいこと、価値観を感じていること」
書き出した付箋を並べたら俯瞰します。そして同じ傾向や種類、意味、目的でグループ分けをします。
少なくともグループは3つ以上になるようにします。
完成図を見たほうがわかりやすいと思うので貼っておきます。
グループ分けが終わったら各グループにふさわしい名称を(タイトルや看板、説明)を付けます。
名前には自分の思いや、願いを自分の言葉で書くことが重要です。
グループ名を付け終わったらそれに共通する目的や願い、思いを考えて文章にします。
それが理念になります。
一言で「夢」とかになる方もいれば長文になる方もいて、大事なのは自分にしっくり来るものができることです。
納得できなければ作りなおしてもOKです。
グループ名をまとめて仕事理念を作る良い方法を紹介します。
グループ名を書いた名称を見てインスピレーションが湧いた言葉を書き留めておきます。
例えば、優しくという言葉が思い浮かんだとしたら、次に優しくという言葉から浮かんだインスピレーションを書きます。
次に社会貢献かもしれません。そしてまた社会貢献から浮かぶインスピレーションを書きます。そうすることによって自分にしっくり来る核になる言葉や思いが現れます。
あとグループ名をまとめる時はロジックツリーになるようにまとめると自分の理念が体系化されていることがわかりおすすめです。
仕事理念作りのイメージがより一層鮮明になります。
理念を高める
できあがった理念は一度作れば完成というわけでなく、常に磨いて高めることが重要です。
理念を高めるとは、自分自身の行動の質を高め、大切にしている価値観を磨き人としての幅を広げ視座を高めるということです。
理念を高めるために有効な方法のひとつは他者の理念に触れることです。
他者の持つ理念に触れて、その理念に込められた思いを知ることで新たな気付きや学びを得ることができます。
その気付きを自分自身の理念に反映させることで理念はさらに磨かれていきます。
完成した理念を持って同僚や同士に一緒に語り合うのは理念を高める最高の方法です。
理念にまつわる他者の思いやその背景にあるストーリーを実際に聞くことで、理念に込められた強い力、その人の「本気」「真剣」を感じることが出来ます。
自身の理念に対する信念が強まると同時に、他者の理念実現を応援したいという気持ちが湧いてきます。
思いは手入れしないと枯れてしまいます。
毎日理念に込めた自身の思いを振り返り手入れし、育てていくことが重要です。
コーチングで理念を固めたいという要望があればこちらのワークを一緒に行います。
普段のコーチングのやり方もこちらで公開しています。
素晴らしい理念が出来たらぜひ語り合いましょう!
ではでは~
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