どうも安藤優希(@AndoYuki55)です。
元映像クリエイター→コーチングのプロ。
月1名だけコーチング受け付けてます。
フリーランスや小規模経営者メインに
集客や売上UPのプロデュース。
年商3億社長、コロナでも売上を15倍にした社長、
10万人超えYouTuber数人などの専属。
メルマガで独立して成功できる方法配信してます。
以前、友人から聞いてマジか…!って思った話。
僕の大学の友人は学部的に公務員が多く、そうでない人も多くがサラリーマンをやっています。
フリーランスや起業してビジネスをバリバリやってくぞ!って人は指で数える程度しかいません。
そのくらい安心・安定を求める環境にいました。
今回はさすがに安定志向に偏り過ぎていてゾッとした話です。
(ブログだと誰でも見れるので表現抑えてて メルマガ ではもっと生々しい話とかしてます。)
コロナの前なんですが、友人Yさんの結婚式で長野にいきました。
(Y30歳で結婚することになり、奥さんも同い年でした。)
結婚する友人が式の前後にゆっくりしたり、友人と集まって話ができるように、ホテルのロイヤルスイートルームが取っていました。
ワンフロア一室で8LDKくらいで50㎡を軽く超える部屋だったので、そこでみんなで集まることになりました。
昔の友人が集まって思い出話をする中、将来設計の話にもなりました。
Yさんはそういえば、と言ってかばんの中からファイルを取り出して、一枚の紙を引き抜きました。
「実はこんなものをファイナンシャルプランナーに作ってもらったんだ」と言ってみんなの前で広げました。
それはいわゆるライフプランシミュレーション表というもので、Y家の将来の収入・支出の予定がびっしり書き込まれていました。
だいたいみんな公務員なので、もらっている額はおなじくらいなので、隠す必要もなかったのでしょう。
そのライフプランシミュレーションによると、Y夫婦は60歳の定年まで今の職場で共働きした後、そこから65歳まで非正規で働き、それ以降は節約しながら退職金と貯金、年金で暮らすとのことでした。
年収は毎年だいたい8万~くらいずつ昇給していきます。
年間に使っていい生活費は全てにおいて明確に決まっているので、一日単位でしっかり家計簿をつけ、計画どおりにするように細心の注意を払っていました。
切り詰めて節約したお金は貯金と堅実な資産運用に回し、子供ができたときのためなど、大きな支出があるときに取り崩すそうです。
また10年ごとに車を買いかえるそうで、その度に500万(夫婦2台分)を支出します。
その他、毎年夏休みや冬休みなど一度だけ国内旅行にいくため、毎年20万円の予算が計上されています。(その項目は『夢』という項目になっていました。)
こんな感じで人生過ごすと、Y夫婦は95歳になったときに、7,000万くらい貯金ができるそうです(!)
今年33歳のY夫婦は今後もそのライフプランどおりに生きていくとのこと。
共感している友人もいれば、唖然としている友人もいて、「こんな緻密な将来設計いいでしょ」とYさんは自慢を含んだ笑顔をしていました。
僕も一時はこんな精密なライフプランシミュレーションに憧れたこともありますし、それなりに需要があるのは知っています。
そうでないとファイナンシャルプランナーという仕事が成り立ちません。
Yさんも相談料として何万円か払ってこの表を作成してもらったそうです。
墓場に行くまでの人生設計ができあがっているYさんは世間では尊敬されたり、羨ましがられたりする立場でもあるでしょう。
世の中には老後の生活が不安で仕方がない人が多いですからね。
Yさんは公務員でも特殊な業務をしていて、年収もそれなりに高く、世間的にみて社会的地位の高さでいえばトップクラスになります。
しかし、いまの僕はどうしても理解できないんです。
そんな長期のライフプランに意味あるんでしょうか?
今後60年間(2080年くらいまで)の人生プランができて、Yさんはかなり満足げで安心したらしいのですが…!
これって例えば、1960年代の日米新安全保障条約とかビートルズ来日とかって頃に「2021年までの精密な人生設計ができた!これに従って生きれば安心安全!」って言ってるようなものですからね。
そんなこと言ってる人がいたら、僕なら間違いなく、「ヤベーやつだから相手にしたくないな」って思います。
5年後や10年後ならまだしも、30年後とか40年後とか社会がどうなっているか予想つきません。
凄まじいインフレが起きているかもしれないし、(1950年代と比べると現在の物価は約10倍)年金がもらえなくなっているかもしれないし、大恐慌やバブル崩壊や、リーマンショックみたいな経済的大変動もあるだろうし、戦争が起きているかもしれないし、資本主義が崩れているかもしれないです。
AIのシンギュラリティで、今あるたくさんの仕事がなくなっています。
さらにテクノロジーも進化していろんなものが安価or無料になったり、国から毎月15万円が支給されるベーシックインカムが始まったりして、そんなに必死に働いてお金を貯める必要がない時代がきっと来ます。
「自分が生きているうちの世界はずっと現在のままだ」という前提の元に未来のプランを立て、それに従って生きていくというスタンスは、あまりにも柔軟性がなくて、変化の激しい現代においては賢くない選択にしか思えません。
しかもYさんの心の拠り所にしているライフプランを全うするためには、、、
○夫婦揃って数十年も同じ給与水準で昇給してもらうことができて、
○世間の給与平均にも影響されずに反映してもらって、
○事故や災害にもあわず、
○大きな病気にかかることもなく、
○車や家の故障など突然の大きな出費することなく、
○犯罪にも巻き込まれず、
○夫婦関係を長く良好に保って、
○年金や退職金も今の基準のままもらえないといけません。
どれかひとつでも欠けると、Yさんのライフプランは成り立たなくなってしまいます。
なにかに備えるための対策を、しているのであればまだいいですが。
(そんなこと言ったら何パターンのプランを作らなきゃいけないんだろう、って思いますが)
ライフプランに従って、ただ支出を減らして貯金しているだけでは、作った当初に思い描いた以上の人生を送れるかどうかは、かなりギャンブル的な要素が強いとしか言えません。
公務員なので副業禁止ならまだしも「給与以外では絶対に収入を増やさない」とする暗黙の前提も謎すぎます。
Yさんは支出を徹底的にコントロールするということによって、老後のための資産形成を考えていますが、なぜか収入をコントロールするという発想がありません。
収入って変更不可能な所与の条件ではありません。
税率とかとは違って、自分の欲求に従い、好きなようにしていい数値です。
いまやアフィリエイト、メルカリ、不動産、エアビー、カーシェアリング、クラウドワークス等、個人で収入を得る手段はいくらでもあります。
しかもこれからの時代は会社に頼らない収入源を持っている方がスタンダードになっていきます。
年に1回20万の国内旅行でわざわざ満足しなくても、別の手段で稼いで追加で年20万くらい稼いで、旅行を2回にしたり、海外にいったりしてもいいのかなと。
あるいはこれから懸命に株式や不動産投資の勉強をして、不労所得を構築し、40代くらいでFIREを目指しても良さそうな気もします。
しかし、現在の収入に基づくライフプランガチガチに決めてしまったYさんには、もはや他の選択肢は目に映らなくなります。
彼の意識はもっぱら作ってもらったライフプランをいかに守って遂行するかということに向けられて、ひたすら年老いるまで夫婦とも同じ仕事をして、お金を貯めて、年に1回の国内旅行をすることが唯一の正義となります。
よりよい人生の可能性というものが目の前に現れても、おそらく彼は気づかずにスルーしてしまうでしょう。
○世界は常に変化していてしかも思ったより早く変わる
○不測の事態は常に起こるもの
○支出と同様に収入もコントロールできるもの
ということを前提に考えると、現状だけを頼り、何十年スパンで長期のライフプランを設計することは意味がないとわかるはず。
あくまで参考程度にやるのであればいいと思いますが、それに縛られてしまうとむしろ、人生の可能性を狭くしてしまう結果になりかねません。
P.S
そもそも人生の予定をすべて決めてしまうって楽しいんですかね。
もともと僕もそっち側だったので、気持ちはわかりますが、今は自由な人生を送っていて、今の自分のほうが全然好きだし楽しいです。
ファイナンシャルプランナーに決めてもらった人生をただただなぞる人生…
僕は想像するだけで逃げたくなります。
もちろん仕事がめちゃくちゃ楽しいのであればいいと思うのですが、Yさんの場合はそうでないみたいで、会ったときはもちろん、グループラインでも仕事の愚痴をかなり漏らしています。
その中でも30歳を超えて「長過ぎる苦行が大変すぎるんだが」って言ってました。
働いている期間は苦行として捉えているようで、そんなこと言ってしまったら人生のほとんどが苦行になってしまいますよね…!
現在の人生を苦行だと思いつつ、そこから抜け出す努力を全くしないで、ただじっと我慢し続ける人は「自分の人生が楽しいかどうかは、あまり重要でない」という価値観で生きていると感じます。
それよりも社会的な責任を果たすことの方が、はるかに重要みたいです。
Yさんの奥さんも聞くと、かなりハードな仕事みたいですが、その分社会に貢献しているという感覚が強いみたいです。
Yさんだけじゃないですが、僕の学生時代の友人を考えると、家を建て、家族をしっかり守り、しっかりと定年まで働き、子供を大学まで行かせるというのも社会的な責任をはたすことの中に入ります。
それらが達成されないうちは、虫自分の人生を楽しんでいけないと思っているような節さえあります。
(けっこうそんな考えをしている友人がいて、尊敬していますが、いったい誰にどんな目的でそんな思考を刷り込まれてしまったのかと思います。)
だからライフプランを作る際も「我慢して節約して定年まで働いて貯金する」ということが人生の物事の中でも最優先にされ、気づけば人生の楽しみというものは作ったプランから抜け落ちてしまっています。
(それ以外に社会的責任を果たす方法はないという、なぞの宗教のように固執した考えがあります。我慢は美徳って考えは化石みたいに古いですが、いまだに聞きますからね。)
実際は人生を楽しみながら、社会的責任を果たすという道は絶対にありますし、海外でもそうした考えの方が普通です。
(行ったのはわずか20カ国ですが、いろんな人と話して考え方の違いを実感してます。)
いつもぐったりした顔で愚痴ばっかり言っている親が子供の教育に良いはずがありません。
実際に未来に不安を抱えている子供は8割を超えるそうで、親の影響が大きいことが想像できます。
いまの僕のまわりにも家庭を持っている人はたくさんいますが、ちゃんと自分のやりたいこともやって、人生を楽しんでいる人だらけです。
Yさんの場合、仕事に時間と体力を奪われすぎて、ほとんど家族の時間を持てず、子供を作りたいけどどうする?みたいな話になっているそうです。
それなりに社会貢献して、給与も一般よりかは多くもらえる能力があるのにも関わらず、人生の楽しみが後回しになったり、そもそも無くなったりして、大切にしている社会的責任も中途半端にしか果たせないというのは、まさに日本的な思考停止がもたらす悲劇ですね。
P.P.S
そうして人生を我慢し続けた結果、こうなってしまいますね…!
・日本の高齢者は、なぜこうも「不機嫌」なのか
http://toyokeizai.net/articles/-/171469
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